制度・政策

【アメリカ】EPA、シェールガス採掘でのフレアリングを許容。OOOOb/cルール新解釈

2026-05-03
米EPAがシェールガス採掘でのフレアリングを限定的に許容する新解釈を発表。GX政策の国際動向に関連。

専門家の視点

シェールガス生産におけるフレアリング廃止を掲げたOOOOb/c規則の新解釈として、EPAが日常的な随伴ガス燃焼の継続を限定的に許容したのは、実体と物語に明確なズレがあります。規則の建前はメタン排出削減ですが、現実には廃止時期を延期せず「適用除外」という形で猶予を与えることにより、規制の実効性を保ちながら産業界の生産継続を両立させる政治的妥協です。この構造は、脱炭素政策にありがちな物語先行型の典型です。規制は導入が早くても、執行現場で技術的制約や経済合理性が優先され、実体が追いつかなくなる事態を示しています。実行レイヤーである油田事業者にとって、フレアリング代替策のインフラ投資は短期的に回収困難です。期待レイヤーでは環境NGOが規制強化を歓迎し、投資家はメタン削減を評価しますが、今回の例外規定がその評価を先食いします。次の観測点は州レベルの執行指針と適用除外の具体的件数です。この許容は、脱炭素の時間軸を「投資可能な速度」に再調整したと見るのが妥当です。規制の厳格化と産業競争力の両立は、例外規定という形でしか実現できないのが現在の制度の限界です。

配信元の記事を読む →
← GXニュース一覧に戻る