【国際】Verra、コロンビアやカンボジア等の計画外森林伐採リスクマップ公開。REDDクレジット
Verraがコロンビア等でREDDクレジット向け森林伐採リスクマップを公開。
専門家の視点
森林保全クレジットの信頼性は、計画外伐採の予測精度に依存します。Verraが公開したリスクマップは、過去の伐採実績と社会経済的要因から将来のリスクを推定する手法ですが、ここに構造的なズレが潜んでいます。実体としては、衛星データや現地調査で伐採圧力を測定可能です。しかし、物語は「リスクの可視化がクレジットの質を高める」と説明しますが、検証手法や不確実性の扱いが明示されていません。期待レイヤーでは、買い手企業がリスクマップの存在自体を「精度向上」と受け止め、クレジット購入を拡大する可能性があります。これは物語先走りの構造です。隠れた前提は、「計画外伐採が将来も過去と同じパターンで起きる」という点です。気候変動や政策変更で伐採の駆動因が変われば、予測は外れます。次の観測点は、このマップがクレジット発行量の算定にどう反映されるかです。リスクが高い区域のクレジットを排除するなら実体に忠実ですが、単なる情報開示に留まるなら、市場の期待だけが先行する結果になります。現地の監視能力と執行体制が追いつかないまま、地図上のリスク表現だけが精緻化していく非対称性が、この分野の本質的な課題です。