再エネ「最も競争力ある」/国際機関幹部、原発に限界 - 四国新聞
国際機関幹部が再生可能エネルギーを最も競争力あるエネルギー源と評価し、原発の限界を指摘した
専門家の視点
再エネのコスト競争力と原発の限界を並置する構図には、国際機関の「物語」と各国の「実体」のズレが潜んでいます。コスト低減という測定可能な事実は進んでいますが、系統接続や調整力の確保、立地合意といった制度・手続きの非対称性が再エネ導入の実効速度を制約しています。 この記事は技術の進歩を強調しますが、時間軸の論点が欠落しています。再エネは数年内に効果を発揮する可逆性の高い投資である一方、原発は数十年の建設期間を要し、廃炉や核燃料サイクルに不可逆な負担を残します。両者を同一平面上で「競争力比較」する前提自体が、異なる時間軸を持つ技術を混同させています。 期待のレイヤーで見れば、国際機関の表現は市場や政策当局の過度な楽観を誘発し得ます。再エネの競争力は前提条件付きの事実です。系統増強や需給調整市場の整備、地域合意の仕組みが追いつかなければ、コスト競争力は実現しません。実行レイヤーの欠落が最も構造的な弱点です。 次の観測点は、各国の系統整備計画と再エネ導入目標の整合性です。再エネを最安値電源と語るだけでは、送電網という実体が物語に追いつかない構図は変わりません。