再エネ・技術

25年、再エネが最大の電力源に 世界の発電量、石炭上回る - 山陽新聞

山陽新聞 2026-04-30
2025年に世界の再生可能エネルギー発電量が石炭を上回り最大の電源になるとの予測を伝える記事

専門家の視点

世界の電力源構成で再生可能エネルギーが石炭を逆転するという事実は、コスト競争力と設備導入量という測定可能な実体に裏打ちされた歴史的転換点です。ただし、この記事が伝える発電量の数字は、あくまで「流量」の話であり、設備容量や稼働率の差を反映したものです。ここに構造的なズレが生じます。 物語は「再エネの勝利」と単純化されますが、実体は天候依存性を持つ不安定な電源が最大源となったという複雑な現実です。系統安定化のための蓄電池や送電網への投資、需給調整の仕組みが追いつかなければ、この構造は持続しません。つまり、発電量の統計と電力系統の安定運用という二つの時間軸がずれているのです。 期待先行の側面もあります。投資家や政策担当者は再エネ拡大の物語に資金を振り向けますが、執行レイヤーである系統運用者や電力会社の現場には、新たな負荷と調整コストが降りかかります。この非対称性が次の課題です。石炭を上回った事実は揺るぎませんが、その先の電力システムの安定性と経済性こそが、次に見るべき観測点になります。再エネ最大電源化は通過点であり、統合コストの可視化が次の勝負です。

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