メガソーラー苦境、導入は最盛期の3割に 小中規模や農地活用に活路 - 日本経済新聞
大規模太陽光発電(メガソーラー)の導入量がピーク時の3割に落ち込み、事業者は小中規模や農地活用など新たな活路を模索している
専門家の視点
メガソーラーの新規導入量が最盛期の3割に落ち込んだ事実は、固定価格買取制度の終焉という制度変更が、経済合理性のない案件を市場から排除した結果です。しかし、ここで見るべきは単なる市場縮小ではなく、農地活用や小中規模施設へのシフトという「実体」が、なぜ「物語」として十分に語られていないかです。太陽光発電の主力電源化という国の長期ビジョンと、足元の導入減速という現実の間に、経路を示す具体的な政策や人材育成の話が欠落しています。特に農地活用は、農業との両立や地域合意という複雑な手続きを伴うため、実行レイヤーの不足が顕在化しやすい領域です。時間軸で見れば、大規模開発は用地確保と系統接続に長いリードタイムが必要で、今の導入減速は過去の制度設計の帰結であり、即座に反転する構造ではありません。隠れた前提として、メガソーラーこそが効率的という思い込みがあり、分散型の小規模施設も同程度の経済性を持つ可能性を検証する視点が抜けています。市場は「政策の変更=縮小」と単純に反応していますが、実体は質の高い案件への入れ替え局面です。次の観測点は、農地転用許可の運用速度と、小中規模案件の事業採算性の実績値です。