【EU】グローバル・グリーンボンド・イニシアチブ(GGBI)ファンド新設。途上国の発行を後押し | Sustainable Japan | 世界のサステナビリティ・ESG投資・SDGs - Sustainable Japan
EUが途上国のグリーンボンド発行を支援するGGBIファンドを新設したことを伝える記事。
専門家の視点
途上国向けグリーンボンド発行支援と銘打つGGBIファンドの新設は、実体と物語の間に明確なズレを内包する構図です。ESG投資の世界的な潮流という物語は壮大ですが、実体として検証すべきは、このファンドが具体的にどの発行体の、どの事業を、どの金利・年限条件で、どれだけの規模で引き受けるのかという設計の詳細です。現時点で示されているのは枠組みの発表のみであり、実体欠落の構造と言わざるを得ません。この仕組みは、途上国のグリーンボンド市場における認証コストや発行手続きの障壁という、制度・手続きの非対称性を是正するのかが核心です。気候変動対策をグローバルな公共財と見なすなら、市場原理に委ねるよりも、利子補給や元本保証といった財政的補完措置を併設しなければ、支援は宣言に留まります。期待のレイヤーでは、国際市場がこの新ファンドを資金調達環境の改善として過度に先読みする可能性があります。実行レイヤーも問われます。EUの資金を途上国の発行体へ実際に接続する仲介者の能力と、現地のプロジェクト組成力を欠いたままでは、資金は滞留します。