ENEOS、フェイガーと農業由来J-クレジットで長期購入契約を締結 - マイナビニュース
ENEOSがフェイガー社と農業由来のJ-クレジットを長期購入する契約を締結したニュース。
専門家の視点
農業由来J-クレジットの長期購入契約が締結された事実は確認できますが、記事には購入量、期間、金額、対象農法の具体像が一切示されていません。ENEOSが購入する目的が自社の排出量削減なのか、顧客向けカーボンオフセット商品への充当なのかも不明です。過去ニュースも内容は同一で、説明の上積みがない状態です。 ここで見えてくるのは、J-クレジット市場に共通する構造です。農業由来クレジットは、間接的で測定誤差が大きく、方法論ごとの質のばらつきが大きい領域です。長期契約を結ぶこと自体は供給安定の点で合理的ですが、クレジットの質を担保する第三者検証や追加性の基準が契約にどう組み込まれたかの開示がありません。目的と手段の倒置が起きており、購入という行為が先に立ち、削減効果の実測という本質が後回しになっています。 投資家や市民の期待は「脱炭素への着実な歩み」という物語に結びつきやすいですが、実体として測定可能な進捗がないまま期待だけが先行する構図です。次の観測点は、この契約が年度ごとの実績報告や第三者認証を経て、具体的な削減量として可視化されるかどうかです。