再エネ・技術

データセンターの需要急増に対応し、電力需給適正化、脱炭素、地域活性化の同時実現を目指す「ワット・ビット連携」とは何か。 - ダイヤモンド・オンライン

ダイヤモンド・オンライン 2026-04-29
データセンター需要拡大に対し、電力需給調整と脱炭素を両立する「ワット・ビット連携」という概念を解説。

専門家の視点

データセンター需要の急増は、電力需給のひっ迫と脱炭素の両立という構造的な矛盾を露呈させています。「ワット・ビット連携」は、この矛盾を地域活性化という第三の目的で包み込む物語ですが、肝心の実行レイヤーが記事からは確認できません。誰が、いつ、どのインフラを使って電力需給を調整するのか、その主体とスケジュールが示されていない点が最大の曖昧さです。電力会社、データセンター事業者、地域コミュニティの間で、コスト負担と便益の配分がどう設計されるのかも不明です。比較材料となった過去の石炭火力CO2回収実証事業が、技術の実証段階にあったのに対し、今回の「連携」は概念の提示段階に留まっています。ここには、説明と実行の間に明確な時間軸のギャップがあります。観測すべき点は、この連携が抽象的な理念から、具体的な系統運用ルールや料金設計、実証プロジェクトへと落とし込まれるかどうかです。物語が先行し、実体が追随する構造は、脱炭素政策にしばしば見られるパターンですが、データセンターの立地は物理的な送配電網の制約に直結するため、実証なしの概念提示は投資判断を遅らせるリスクがあります。

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