再エネ・技術

ニチレイ16拠点に地熱由来の電力 - 日本経済新聞

2026-04-28
ニチレイが16拠点に地熱由来の電力を導入する取り組み

専門家の視点

大分県と九州電力、ニチレイの三者が地熱由来の電力供給で連携する構図が今回の核です。現在確認できるのは、協定締結という制度的手続きと、16拠点という需要側の規模感だけであり、発電量や供給開始時期、価格条件といった実行可能性を測る数値は一切示されていません。ここに第一の非対称性があります。物語としては「カーボンニュートラル達成」という目的が前面に出ますが、地熱発電の開発には調査から稼働まで十年規模の時間がかかる一方、16拠点の電力需要は今すぐ存在する。つまり、需要の時間軸と供給の時間軸がこの協定では接続されていません。過去の石炭火力CO2回収実証事業と比較すると、あちらは「実証」という段階が明示されていたのに対し、今回は「連携協定」という合意段階に留まり、検証可能なKPIが欠落しています。期待の層で見ると、自治体の政策目標と企業の調達責任が先行し、実際に地熱開発リスクを負う事業者の採算性が記事からは読み取れません。次に見るべき観測点は、この協定が具体的な発電所開発計画と、どのような電力購入契約に接続されるかです。

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