制度・政策

EUは「競争力」「脱炭素」「防衛力」で股裂き状態となる 「欧州再軍備計画」の重荷でも「脱炭素」の旗は降ろせず、国際競争力改善は見込めない - 東洋経済オンライン

東洋経済オンライン 2026-04-22
EUが防衛計画増大により脱炭素推進と競争力向上の両立が困難な状況を分析

専門家の視点

EUは「競争力」「脱炭素」「防衛力」という三つの政策優先事項を同時に掲げていますが、これらは資源配分の面で互いに競合します。欧州再軍備計画が財政的負担を増す一方で、脱炭素目標の旗を降ろせば国際的な規制主導権を失うため、どの目標も優先順位を下げられない構造です。実体として確認できるのは、EUが三方向の政策を並行して推進せざるを得ない制度的制約です。一方、物語では「競争力改善は見込めない」という帰結が示されますが、その判断基準となる具体的な数値や比較年度、どの産業部門で競争力が低下するのかが示されていません。期待の動きでは、企業や投資家が政策の優先順位を読み取れず、投資判断を先送りする可能性があります。省略されている利害関係者は、防衛費増額で歳出競合の影響を受ける再生可能エネルギー事業者と、電力価格高騰に直面する産業部門です。次の観測点は、EUが秋の予算編成で防衛費と気候投資の配分比率をどう決めるかです。三つの目標の同時達成は予算制約の下では両立しにくく、どれかが実質的な後退を強いられる構造です。

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