令和7年度補正予算・令和8年度予算「水インフラにおける脱炭素化推進事業」の公募開始について
環境省が水インフラ施設の脱炭素化設備導入を支援する補助金事業の公募を開始。
専門家の視点
水インフラの脱炭素化を促す補助金事業が、令和7年度補正予算と令和8年度予算の二本立てで再公募されました。前回の四次公募から継続する事業であり、対象設備が上下水道やダム施設に限定されている点は同じです。ここで確認できるのは制度の継続性であり、具体的な補助金額や採択件数、脱炭素化の効果測定方法は記事からは見えません。つまり、設備導入の後押しという制度の実体は明確ですが、その導入がどれだけの排出削減につながるのかという効果の実体は未提示のままです。物語として「カーボンニュートラル実現への貢献」が掲げられますが、KPIや比較基準が示されず、成果と予算の結びつきを検証できない構造になっています。期待は施設を保有する自治体や企業に集中しますが、補助金の有効期限や採択の競争率が不明なため、実際に計画を前倒しする行動変容を起こせるかは不透明です。次の観測点は、採択後の実績報告制度が排出量の数値まで求めるかどうかです。設備導入数だけでなく削減量まで評価しなければ、補助金は更新投資の促進策に留まり、脱炭素化の実効性は測れません。制度の継続と効果の検証が両立しないまま、公募の回数だけが積み上がる構図です。