カナダ・サステナブルファイナンス・タクソノミー、「排出削減措置」区分に約3分の2が反対 化石燃料拡大への懸念
専門家の視点
カナダのタクソノミー案は、グリーンとトランジションでは支持が多数を占めた一方、排出削減措置では反対が約3分の2に達しました。支持と反対を分けたのは、区分の名称ではなく、その区分が化石燃料資産の延命につながるか否かです。反対意見は、カーボンロックイン、座礁資産リスク、他国制度との相互運用性を懸念し、導入する場合も測定可能な排出削減と明確な報告を条件としています。ここで確認できる実体は、179の組織・個人の回答という意見募集の結果であり、最終方法論や技術的スクリーニング基準は2026年後半以降に公表予定です。現時点で見える構造は、排出削減の手段が資産寿命の延長と両立し得る点を、制度設計がまだ解消できていないことです。次の観測点は、2026年後半の最終報告書でガードレールが義務規定になるかです。
9月29日、Business Future Pathwaysは、カナダのサステナブルファイナンス・タクソノミーの方法論案に対するパブリックコメントの結果をまとめた報告書を公表した。7月9日から8月13日まで意見を募集し、179の組織・個人から回答を得た。 「グリーン」区分には回答者の4分の3超、「トランジション」区分には3分の2超が支持を示した。一方、高排出活動の短期的な排出削減投資などを対象とする「排出削減措置(abatement measures)」区分には、回答者の約3分の2が反対し、約4分の1が厳格なガードレールを条件に支持した。反対意見では、化石燃料資産の延命やカーボンロックイン、座礁資産リスク、他国のタクソノミーとの相互運用性への懸念が挙げられた。 同区分を導入する場合、化石燃料の生産拡大や資産寿命の延長を防ぐ措置、測定可能な排出削減、明確な報告など、厳格なガードレールを求める意見が示された。 最終方法論報告書は2026年後半に公表予定で、その後、電力、建築、運輸の3分野について技術的スクリーニング基準を公表する。
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