制度・政策

【アメリカ】トランプ政権、石炭火力の延命に躍起。州政府の煙霧実施計画の承認権限行使

2026-09-09
米国環境保護庁は、バイデン政権が下したノースダコタ州の地域煙霧州実施計画の一部不承認決定を撤回し、大気浄化法に基づく州政府の計画承認権限を行使する方針を示した。

専門家の視点

トランプ政権のEPAが、バイデン政権末期の石炭火力規制に関わる州政府計画の不承認決定を撤回し、承認権限の行使へと舵を切った出来事です。この動きは、大気汚染規制という環境政策を、石炭火力の延命という産業政策の手段として再定義するものです。注目すべきは、決定の根拠が「大気浄化法への適合」とされている点ですが、前政権の決定を覆すことで、規制の運用そのものが政治的交代によって振れやすくなった構造が浮き彫りになります。 ここで確認できるのは、連邦政府の執行判断が変わったという事実だけで、具体的な排出基準や州の計画内容の変更はまだ見えません。物語の軸は「過剰な規制からの解放」ですが、煙霧が実際に健康や環境へ与える影響の比較基準が省略されています。期待の層としては、石炭産業と産炭州の政治勢力が先行して反応し、環境団体や隣接州は反発するでしょう。 次の観測点は、この承認が実際の発電所の運転継続期間に直結するのか、そして規制の揺れ戻しが連邦と州の権限関係にどのような前例を残すのかです。

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