研究:ERWの炭素除去ポテンシャル推定は過大評価の可能性
強化風化(ERW)による炭素除去のポテンシャル推定は、海洋へのアルカリ供給を減らす自然プロセスにより過大評価されている可能性があるとする研究結果が公表された。
専門家の視点
岩石風化促進(ERW)による炭素除去の潜在的規模が、これまでの推定よりも過大評価されている可能性が新たな研究で示されました。海洋に到達するアルカリ度を減らす自然プロセスが、耐久性のある炭素除去量を実際よりも多く見積もらせているというのが核心的な指摘です。 ここで重要なのは、ERWの「理論上の除去能力」と「実際の耐久性のある除去量」の間に存在するギャップです。技術の実証段階や商業化の議論が先行するなか、自然条件下での不確実性を織り込んだ評価が不足していたことを、この研究は示唆しています。つまり、炭素クレジットとして取引される場合の「量」の信頼性が問われているのです。 今後の観測点は、この研究結果がERW関連の実証プロジェクトや市場参加者の数値目標にどの程度反映されるかです。特に、アルカリ度の減少プロセスを定量化する新たな測定基準が提案され、実際の除去量の検証方法に変化が生じるかが焦点です。炭素除去市場の成長期待が先行するなか、科学的検証が市場の前提を更新する局面にあると言えます。