物流連・CN情報交換会 排出量取引制度を解説 | ロジスティクス | ニュース
日本物流団体連合会がカーボンニュートラル情報交換会を開催し、排出量取引制度について解説した。
専門家の視点
物流業界の情報交換会が排出量取引制度の解説に充てられた事実は、制度の施行と現場の理解に時間差があることを示しています。経産省の制度説明が2026年度からの本格稼働を前提とする一方、今回の講演は7月28日開催で、制度開始から間もない時期の解説です。ここに「制度の導入速度」と「物流業界のキャッチアップ速度」の非対称性が現れています。 物流は排出量10万トン以上の大規模事業者が多い一方、中小の運送事業者もサプライチェーンを通じて間接的に対応を迫られます。今回の記事では講演内容の詳細が省略され、参加者の属性や質問内容も不明です。排出量取引の対象となる大規模事業者と、その下請けとなる中小事業者との間で、情報格差が拡大するリスクが構造的に存在します。 制度の実効性は、排出枠の価格形成と、物流事業者がコスト転嫁できるかどうかに依存しますが、その議論がこの情報交換会で行われたかは確認できません。次の観測点は、来年度以降の情報交換会で中小事業者向けの具体的な対応策が示されるかどうかです。制度解説だけでなく、物流特有の荷主との価格交渉や燃費改善のベンチマークが論点になるかが、実効性の分岐点になります。