制度・政策

広告に「地球に優しい」はNG 国指針、グリーンウオッシュ回避

2026-08-08
脱炭素をうたう広告表現に関する国の指針が発表され、グリーンウォッシュ(見せかけの環境配慮)を回避するための基準が示された。

専門家の視点

広告表現の規制強化が、企業の脱炭素コミュニケーションを「聞こえの良い言葉」から「検証可能な事実」へと引き戻す転換点です。今回の記事では、日本の指針導入に加えて、訴訟リスク、エネルギー企業の戦略転換、EUの開示指令という三層の動きが見えます。共通するのは、表現と実態の一致を外部から求める圧力の高まりです。一方で、ENEOSの東南アジアでの脱炭素燃料戦略は、石油回帰批判への反論として提示されていますが、具体的な生産量やCO2削減効果の数値は示されていません。これは、前回のKPMGが指摘した「主張の統制」が、単なる広告表現にとどまらず、事業戦略そのものの説明責任に拡大していることを示します。ここでの構造的なズレは、規制が先行する一方で、実行主体の企業が具体的な証拠をまだ提示できていない点です。つまり、制度と実行の非対称性が生じています。次の観測点は、EUの域外親会社への開示義務が日本企業のサプライチェーン全体に及んだ際、どの事業セグメントが開示に耐え得るデータを保持しているかです。広告表現の適正化は第一歩であり、本質は企業が自らの排出構造を数値で語れるかどうかにかかっています。

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