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日立・商船三井・JAL、沖縄県久米島にて 国内初となるCO2除去技術の実証に向けたMOUを締結 ~海洋からCO2を直接回収する技術「Direct Ocean Capture(DOC)」~ | プレスリリース | 商船三井

mol.co.jp 2026-08-06
日立、商船三井、JALの3社が沖縄県久米島で国内初となる海水からCO2を直接回収する「ダイレクト・オーシャン・キャプチャー」技術の実証に向けた覚書を締結した。

専門家の視点

海洋のCO2を直接回収するDOC技術の国内初実証に向け、3社が覚書を結んだ段階です。実体として確認できるのは、久米島にコンテナ型設備を設置し、適用性と環境影響の基礎データを取得するという計画までであり、実際の回収量やエネルギー効率、コストは未検証です。物語は明確で、海水中のCO2濃度が大気の100~150倍あることから低コスト回収を期待し、E-SAFなど合成燃料の原料として島嶼型の自給経済圏を構想します。しかし、この物語と実体の間には大きく二つのズレがあります。 一つ目は、DOCの核心が「大気中のCO2を減らす」という循環にある点です。海水から直接CO2を除けば海が大気から吸収し直すという理屈は示されますが、その循環が実際に成立するには回収後のCO2を完全に閉じ込めるか、燃料として燃やしても排出を繰り返さない長期管理が前提です。今回の実証は回収までであり、循環全体の検証は含まれていません。 二つ目は、実行レイヤーの不在です。3社の役割は技術提供、地域調整、需要創出に分かれ、回収CO2を合成燃料にする将来構想も示されます。

株式会社日立製作所 株式会社商船三井 日本航空株式会社 株式会社日立製作所(以下「日立」)、株式会社商船三井(以下「商船三井」)および日本航空株式会社(以下「JAL」)の3社は、海水中に溶け込んでいるCO2を直接分離・回収する技術「ダイレクト・オーシャン・キャプチャー(Direct Ocean Capture)(以下「DOC」)」を用いた国内初(註1)の実証を、沖縄県久米島にて実施することとし、このたび本実証に向けた覚書を締結しました。 本実証では、久米島近郊の海でDOC技術の適用性を確認し、国内沿岸にて運用を進める上での課題や環境影響に関する基礎データの取得を目指します。具体的には、久米島の陸上に設置したコンテナ型実証設備に海水を取水してCO2を分離する方式で実施します。久米島では、本取り組み以外にも、海洋温度差発電(註2)をはじめ、立地を生かした最新の実証実験が行われています。海洋研究に関わる知見や人材が集積しており、国内初となるDOC技術の実証を行う上でも最適な環境です。 コンテナ型実証設備の設置イメージと実証場所 3社はここで得られた知見をもとに、回収したCO2を地域で活用する方法や、本実証をテーマとしたプロモーションや環境教育など、DOC技術の拡張・活用の可能性を検討し、海洋を起点とした新たな価値創出(ブルーエコノミー、註3)へ貢献してまいります。 ■本実証の背景 船舶や航空のような、電気だけでは動かしにくく、CO2排出を減らしにくい分野(「ハード・トゥー・アベート(削減困難)」セクター)では、企業の排出削減努力に加え、残余排出の相殺が課題となっています。今後も需要が拡大する中、その手段の一つとしてCO2除去技術への期待が高まっており、工業的な手法でCO2を直接除去する技術の確立が求められています。将来的なカーボンクレジット(註4)の海外調達コストを抑制する観点からも、国内において仕組みを確立する重要性が高まっています。 3社は投資子会社等を通じて米国のDOC技術開発企業であるCaptura Corp.に出資しており、同社技術の国内展開に向けて、各社の知見を持ち寄りながら、国内における実証の検討を進めてきました。本実証を、回収したCO2を将来的にE-SAF(註5)などの合成燃料の原料として活用する、島嶼型・国内自給型のカーボン経済圏構築に向けた第一歩と位置づけ、検討を進めてまいります。 ■DOC技術について DOCは、海水からCO2を直接かつ安定的に分離・回収する手法です。海水は大気中のCO2濃度とバランス(つり合い)が取れるところまで炭素を取り込む性質を持ち、人為的に海水からCO2を抽出して除去すると、そのつり合いが崩れ、海が不足分を補おうとして再び大気中からCO2を吸収するよう促されます。この循環を繰り返すことで、海を介して大気中のCO2濃度を効果的に下げることができます。海水中のCO2濃度は大気中の約100~150倍と非常に高く、低コスト・低エネルギー消費でCO2回収を実現できる有望な気候変動対策として大きく期待されています。 ■3社の役割 日立:日立グループは、経営計画「Inspire 2027」においてサステナビリティ戦略PLEDGES(註6)を掲げ、本取り組みを主導しています。株式会社日立ハイテクの高精度計測技術により、設備の稼働状況や海水中のCO2量、pH等の水質・環境データを測定・記録するとともに、これらのデータを解析し実際のプラントの運転に直接フィードバックするフィジカルAIを実装することで、エネルギー効率の高い運転条件の探索・制御をめざします。また、CO2回収量や電力使用データを記録・検証することで、信頼性の高いカーボンクレジット創出に向けたMRV(註7)データ基盤の構築に貢献します。株式会社日立インダストリアルプロダクツは、商用プラントに必要となる中核機器の提案・供給に向けた検討を推進します。日立グループは、One Hitachiで日本発のインテリジェントDOCモデルの確立をめざします。 商船三井:商船三井グループは、グループ経営計画「BLUE ACTION 2035」において環境戦略を主要戦略の一つに掲げ、海を起点とした社会インフラ企業として脱炭素分野の取り組みを進めています。本実証では、沖縄県久米島町との包括連携協定(註8)で築いた地域での基盤を活かし、地域関係者との協力体制の構築や実証環境の整備を担います。ここで得られる知見をもとに、DOC技術の活用可能性に関する取り組みの広がりと、久米島における新たな事業の創出や地域の取り組みの広がりの双方に貢献することをめざします。 JAL: JALグループは、「JALグループ経営ビジョン2035」に掲げるGX戦略において、CO2除去技術を取り組みの一

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