「バリューチェーン全体での脱炭素化推進モデル事業」への参加業界団体等の決定について
専門家の視点
採択された2グループはいずれも繊維・食品・建設という分野横断的な顔ぶれで、ファッション業界の業界団体とリサイクル・再資源化を手掛ける企業を束ねた構成です。この組み合わせから、事業の狙いは単なるScope3算定の実証ではなく、廃棄物処理や再資源化といった「上流と下流を結ぶ実業」を巻き込んだエンゲージメント設計にあると読めます。ただし、今回の発表では各グループが具体的にどのような算定方法やデータ連携の仕組みを構築するのか、いつまでにどの水準の削減効果を出すのかという実行レイヤーの情報が一切示されていません。公募時点から一貫して「枠組み構築」「効率化・自動化の検討」といった準備段階の言葉に留まっており、事業の検証基準や失敗時の扱いも欠落しています。過去の関連事業でも採択1件にとどまる例があり、今回の2グループという規模が波及性をどの程度担保するのかは不透明です。次の観測点は、この2グループが自身のサプライチェーンから一次データを取得し、算定の自動化まで到達できるかです。制度の枠組みが先に決まり、実行主体と成果指標が後から追いかける構造は今回も変わりません。
「バリューチェーン全体での脱炭素化推進モデル事業」への参加業界団体等の決定について 「バリューチェーン全体での脱炭素化推進モデル事業」への参加業界団体等について、厳正な審査の結果により合計2グループを決定しましたので、お知らせします。 令和8年7月2日から同年7月 29 日まで参加業界団体等を募集していた「バリューチェーン全体での脱炭素化推進モデル事業」について、業種、事業内容、本事業で取り組みたい内容、他企業・団体への波及性等を総合的に検討し、業界団体・企業群支援において2グループを参加業界団体等として採択しました。 業界団体・企業群支援 参加団体1 ・一般社団法人ジャパンサステナブルファッションアライアンス(JSFA) ・株式会社 JEPLAN ・株式会社 ECOMMIT 参加団体2 ・田中鉄工株式会社 ・九州フードリサイクル事業協同組合 ・興和道路株式会社 我が国が 2050 年カーボンニュートラルを実現するためには、自社排出(Scope1・2)の削減に加え、サプライチェーン排出(Scope3)の削減が不可欠であり、そのためには取引先企業からの一次データ取得と排出削減の促進が重要である。一方、特に中小企業においては、排出量算定の必要性や方法が十分に浸透していないという課題が存在する。こうした状況を踏まえ、本事業では、バリューチェーン全体での連携を通じた Scope3 削減を促進するため、統一的な算定・エンゲージメントの枠組みを構築することを目的とする。また、従来の省エネ中心の手法に留まらない新たな脱炭素施策の検討に加え、デジタル技術を活用したScope3算定および 1次データ取得の効率化・自動化についても検討を深める。 本モデル事業における実施内容の詳細については、以下の URL を御参照ください。 ・「バリューチェーン全体での脱炭素化推進モデル事業」への業界団体等の二次公募について(令和8年7月2日付け環境省報道発表) https://www.env.go.jp/press/press_05214.html 環境省 地球環境局 地球温暖化対策課 脱炭素ビジネス推進室
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