再エネ・技術

関西電力など6者、グリーン水素の地産地消モデル構築へ…滋賀県米原市でNEDO採択の調査 ...

2026-08-03
関西電力など6者が滋賀県米原市でNEDO採択を受けたグリーン水素の地産地消モデル構築に向けた調査を開始する。

専門家の視点

水素の輸送コストが事業性を左右するという物理的な制約が、この調査の土台にあることは確かです。一方で、水電解装置による製造コストと、交通結節点という立地の優位性は、現時点では別々の変数として扱われています。そのズレが本質的な論点です。カスケード利用や副生成物の活用は、需要創出を段階的に行う工夫ですが、肝心の「誰がどの量の水素を、どの価格で購入するのか」という需要家の具体的な姿が記事からは見えません。調査フェーズである以上、事業化の詳細はこれからですが、過去のNEDO水素事業の多くが実証後に需要家確保で停滞したことを踏まえると、今回の調査で需要家の意思をどれだけ具体的に捉えられるかが分岐点です。時間軸で見れば、水電解装置のコスト低減は今後数年で進む一方、内陸地での水素輸送インフラ整備は長期を要します。この非対称性が、事業化時期の判断を難しくします。結論として、この調査の真の成功指標は、製造技術の実証ではなく、地域内で水素を継続購入する事業体のコミットメントを獲得できるかどうかです。技術と需要の両立が示されない限り、地産地消モデルは絵に描いた餅に終わります。

滋賀県、米原市、関西電力、大和ハウス工業、千代田化工建設、名城ナノカーボンの6者は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「水素社会モデル構築高度化技術開発・実証事業(調査フェーズ)」に共同提案が採択されたと発表した。 採択されたのは「滋賀県米原市における地域産業と連携した水素製造・利活用に関する調査」。東海圏・近畿圏・北陸圏をつなぐ交通の結節点である米原市の地理的特性を生かし、内陸地におけるグリーン水素の製造・供給拠点の構築を目指す。 調査の対象エリアは米原市の伊吹パーキングエリア周辺。水電解装置で製造した水素を複数の用途で段階的に使う「カスケード利用」と、副生成物(酸素・排熱)の地域での有効活用を組み合わせた地産地消モデルについて、水素供給コストの低減効果を含む事業実現可能性を調査する。

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