GX実践人材育成へ 宮崎県研究会、脱炭素社会向け連続講座
県が脱炭素社会に向けたGX実践人材育成のための連続講座を開設する。
専門家の視点
脱炭素移行の実務人材を地域で育成する試みには、中央の政策と地方現場を橋渡しする意味が確かにあります。しかし、ここには実行レイヤーの構造課題が潜んでいます。講座で「実践力」を高めるという目標は、知識提供型の講演とワークショップでは数値指標が設計されにくく、受講後に実際の企業変革へ接続する仕組みが不可欠です。物語は整っていますが、成果測定と失敗の扱いが不明瞭な点が、物語先走りの構造を生んでいます。実体として問われるのは、どの企業が、どの部門の人材を、何年度までに、どの投資判断へつなげるかという受講者の帰属と権限です。5回の講座は時間軸で見れば短期的な知識輸入であり、GXが求める設備更新やサプライチェーン変革は年単位の業務浸透が必要です。ここで隠れた前提を問い直します。「実践人材」は講座で育てるものではなく、企業内の権限と予算を持つ中堅層が実プロジェクトを通じて育つものです。次の観測点は、受講者アンケートの満足度ではなく、講座修了後に参加企業内で始まった具体的な脱炭素投資案件の件数です。
宮崎県環境管理研究会(羽原ともみ会長)が本年度、初企画した「宮崎発・GX実践人材育成プログラム」が始まった。脱炭素社会に向け、経済・産業構造を変革するGX(グリーントランスフォーメーション)を企業などで実践できる人材を育成するのが狙い。識者の講演やワークショップなど計5回の講座を通じ、実践力を高める。
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