制度・政策

【EU・日本】日本政府、EUのHorizon Europeに正式参加。研究補助金申請受付開始

2026-07-30
EUの研究・イノベーションプログラム「Horizon Europe」に日本が正式参加し、日本の研究者や研究機関の申請受付が開始された

専門家の視点

日本政府のEU・Horizon Europe正式参加は、国際共同研究の申請経路が開けたという点で実体の変化です。ただし、ここには「物語」と「期待」の間に明確なズレが潜んでいます。欧州側の物語は「地球規模課題への共同対応」ですが、日本の実体は研究資金の外部獲得という経済合理性が主軸です。つまり、気候変動やGX分野での国際共同研究が、日本の国内研究予算の減少を補完する手段として機能する構造は、まだ広く認知されていません。最大の論点は「誰が実行するか」という実行レイヤーです。日本の大学や研究機関は、英語での申請書作成やEU特有の事務手続きに対応できる専門人材が慢性的に不足しています。制度の扉は開いたが、中を歩く人材が追いついていない構図です。さらに、EUの研究費は原則として競争的かつ成果公開が前提であり、日本の伝統的なクローズドな産学連携とは時間軸とKPI設定が異なります。私の見立てでは、これは「実体が翻訳されていない」典型例です。次の観測点は、初年度の日本の採択件数と、特にGX関連の分野別採択比率です。

欧州委員会は7月30日、EUの研究・イノベーションプログラム「Horizon Europe」に日本が正式に参加したと発表。同日から日本の研究者や研究機関も「Horizon Europe」に申請できるようになった。1年前には韓国が先に正式参加していた。 【参考】【EU・日本】日本政府、EUのHorizon Europeに参加へ。EU加盟国と同等の研究補助金(2025年12月26日) 【参考】【EU・韓国】欧州委、Horizon Europeに韓国正式参画。EU加盟国と同等の研究・イノベーション補助金(2025年7月18日) Horizon Europeは、2021年から2027年までの研究・イノベーション長期予算で、935億ユーロ(約16兆円)を確保。気候変動対策、国連持続可能な開発目標(SDGs)、EUの競争力と成長の促進等を目的としている。 日本の参加が認められるのは、韓国と同様、Horizon Europeの第2プログラム「グローバルチャレンジ・欧州の産業競争力」。同プログラムでは、気候変動、エネルギー、デジタル経済、健康等の世界共通課題に主眼を置き、2021年から2027年までの期間で予算規模は524億ユーロ(約10兆円)。日本政府は、日本の機関の参加にかかる費用を賄うため、同プログラムに資金を拠出する。 Horizon Europeには他に、第1プログラム「卓越した科学」、第3プログラム「イノベーティブ・ヨーロッパ」の一部を第三国にも開放しており、日本の機関は引き続きこちらにも参加できる。 【参照ページ】Japan officially joins Horizon Europe ※ 閲覧チケットは翌月への繰り越しはできません。 【無料会員向け】有料記事の閲覧チケットの詳細はこちら 株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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