制度・政策

【イギリス】政府、投機的データセンターの系統連系申請抑制へ。1MW当たり保証金1.5億円

2026-07-31
英国規制当局が投機的なデータセンター向け電力系統連系申請を抑制するため、1MW当たり約1.5億円の保証金を求める制度案を公表した。

専門家の視点

系統連系申請への保証金導入は、実体と制度の間に明確なズレが生じた結果です。英国では送電網の接続待ち行列にデータセンター計画が殺到し、その大半が実現しない一方で、実行可能な再生可能エネルギー事業の接続も遅延する構造的軋轢が顕在化しました。制度はこの虚偽申請のコストを内部化させ、市場の選別機能を回復させる狙いですが、1MW当たり1.5億円という保証金水準は、資本力のある大規模事業者には容易に負担可能で、真に必要な選別装置として機能するかは不透明です。 ここで問い直すべきは、接続待ち行列自体が需要予測の不確実性を吸収する緩衝装置として機能してきた点です。保証金で参加を抑制すれば待ち行列は短縮されますが、その反面、将来の需要変動に対する系統計画の柔軟性は低下します。つまり、投機を排除する制度が、同時に系統の適応力を削ぐ可能性があります。 英国の系統連系制度は接続許可を先着順で付与する伝統があり、その非対称性が今回の歪みを生みました。制度改正は当然ですが、次の観測点は保証金の没収基準と審査期間の短縮効果です。

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