排出量算定

【国際】GHGプロトコルとISO、新共通基準の策定を大幅延期。スコープ2改訂で意見まとまらず

2026-07-30
GHGプロトコルとISOが新共通基準の策定を大幅延期。スコープ2改定で意見がまとまらず。

専門家の視点

GHGプロトコルとISOが策定を進めていた新共通基準の大幅延期は、スコープ2の改訂で意見がまとまらなかったという実体を浮き彫りにしました。ここでは、電力の排出係数をめぐる「市場ベース」と「ロケーションベース」の二つの算定方法の対立が表面化しています。実体としては、再生可能エネルギー証書の国際的な取扱いや二重カウント防止といった制度設計の複雑さが、合意形成を阻んでいるのです。一方で、物語は「脱炭素の共通言語」としての基準の重要性を強調してきましたが、その詳細なルールづくりが物理的・制度的な制約に直面している現実が露呈しました。期待のレイヤーでは、投資家や企業がこの共通基準に基づいて排出量を開示し、資本配分を変えようと準備を進めていただけに、延期による先行き不透明感が市場の萎縮を招くリスクがあります。ここでの隠れた前提は「国際基準ができればすべてが解決する」という考え方ですが、実際には各国の電力市場構造や再生可能エネルギー政策の違いが、単一の基準では吸収できない根源的な課題です。この構造は、物語先行で基準策定が進められたものの、実体の調整に時間を要するという典型的なパターンです。

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