中国、世界最大規模となる単一ロットのグリーンアンモニア輸出を実現
専門家の視点
このグリーンアンモニア輸出は、技術・生産・認証の実体が揃い、国際市場への物語が事実として裏付けられた点で極めて重要な事例です。3750トンの単一ロット輸出、ISCC EU認証取得、90%以上の炭素削減率という測定可能な事実は、従来の試験輸送段階を超えた商業規模の達成を示しています。ここでの構造的核心は、中国が持つ風力・太陽光資源と化学工業基盤という実体が、国際的な低炭素燃料需要という期待と結びついた点にあります。 しかし、隠れた前提として「グリーンアンモニアの国際競争力は品質・コスト・サプライチェーンの三要素で決まる」という枠組みがあります。実際には、需要側の受け入れ体制や、輸出先の韓国における利用実証、EUのRFNBO認証が他の市場でどれだけ互換性を持つかという制度面の不確実性も重要です。さらに、年間18万トンの生産能力に対して今回の輸出量は約2%であり、スケールアップと需要創出の時間軸の整合性が今後の観測点です。
国家電力投資集団(国家電投)は7月28日、吉林省大安市で生産された3750トンのグリーンアンモニアが陸路で江蘇省連雲港市に到着し、船積みされて韓国向けに出港したと発表した。これは世界最大規模の単一ロットによるグリーンアンモニア輸出であり、中国のグリーン燃料が初めてライフサイクル全体にわたる炭素排出削減効果によって国際市場で価値を認められたことを示している。人民網が伝えた。 このグリーンアンモニアは、国家電投の「Hyglobal・大安グリーンアンモニア」プロジェクトで生産されたものだ。同プロジェクトは現在世界最大の単一グリーンアンモニア製造設備であり、年間生産能力は18万トンに達する。吉林省西部の800メガワット(MW)の風力・太陽光発電資源を利用し、水電解による水素製造とアンモニア合成を組み合わせた100%再生可能電力を採用している。このプロセスでは、従来の石炭由来アンモニアと比較して炭素排出量が90%以上削減されている。これに先立ち、同プロジェクトは世界初となるISCC EU非生物由来再生可能燃料(RFNBO)アンモニア認証を取得し、EUをはじめとする国際的低炭素市場への参入資格を獲得している。 国家電投・電投グリーン水素エネルギー技術研究開発センター副センター長の賈玉瑩氏は、「今回輸出された3750トンのグリーンアンモニアは韓国のクリーンエネルギー分野で利用される。従来の国際グリーンアンモニア取引は数百トン規模の試験輸送が中心だったが、今回単一ロットで4000トン近くの大規模輸出は世界記録を更新するとともに、中国のグリーンアンモニア製品が品質、コストおよびサプライチェーンの面で国際競争力を有することを実証した」と話す。 業界関係者によると、ゼロカーボン燃料および水素エネルギー輸送媒体としてのグリーンアンモニアに対する市場需要は急速に拡大している。中国は豊富な風力・太陽光資源と充実した化学工業基盤を背景として、世界の主要なグリーンアンモニア生産・輸出国となりつつある。 国家電投・電投グリーンエネルギー会長の楊玉峰氏は、「今回の大規模商業輸出により、『北方生産拠点―沿海港湾―海外市場』を結ぶ貿易ルートが開通した。今後は当該プロジェクトの生産能力を継続的に拡大するとともに、他のグリーン水素エネルギープロジェクトの建設も加速させ、グリーン電力のさらなる有効利用を実現する」と語る。(編集YF)
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