制度・政策

【ASEAN】CORSIA向けカーボンクレジット、今後10年で1.4兆円の機会。ボーイングら分析

2026-07-29
ASEAN地域のCORSIA向けカーボンクレジット需要が今後10年で1.4兆円規模になるという分析結果をボーイングらが発表

専門家の視点

ボーイングとテマセク系ファンドが発表した分析では、ASEAN地域におけるCORSIA(国際航空カーボン・オフセット制度)向けカーボンクレジット市場が今後10年で1.4兆円規模に拡大する可能性が示されています。ここでの実体は、ICAOが定めるCORSIAのフェーズ1が2027年から開始されるという確定的な制度スケジュールと、クレジットの需要創出が法的に裏付けられている点です。一方で物語としては、ASEANが供給サイドとして大きな機会を得るとフレーミングされていますが、実際のクレジット認証プロセスや、発行国ごとのMRV(測定・報告・検証)体制の整備状況は大きくばらついており、供給可能量の確度は必ずしも高くありません。この「需要は確定しているが供給の品質と量が不透明」という非対称性が、現時点での核心的なギャップです。市場の期待はすでに先行しており、プロジェクト開発やクレジット価格形成が現実の制度執行速度を上回るリスクがあります。次の観測点は、実際にクレジットを発行できるASEAN各国のMRV人材と制度的キャパシティが、この10年で需要に追いつくかどうかです。

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