横手市に木質バイオマス発電所が完成 地産地消型のエネルギー事業に期待 秋田(2026年7月23日掲載)
秋田県横手市に地産地消型の木質バイオマス発電所が完成し、地域エネルギー事業への期待が高まっている。
専門家の視点
木質バイオマス発電所の完成により、地元の未利用材を燃料とする地産地消型エネルギー事業が始まります。実体として、発電所の立地と燃料調達の物流が地域完結型である点は評価できますが、発電コストや稼働率の実績、具体的な売電価格や事業収支の数字は記事からは見えません。ここには、物語が先行している構造があります。地産地消という地域循環のフレームは打ち出されているものの、木質バイオマス発電が他の再生可能エネルギーと比べて発電効率やコスト競争力で劣るという物理制約への説明が省略されています。特に、燃料となる林地残材の安定供給が持続可能かどうかは、林業の労働力不足や採算性に依存するため、実行レイヤーである地域の林業事業体の協力体制が不透明です。期待としては、地域住民や行政の「雇用創出」や「脱炭素の象徴」という期待が先行し、実体としての事業性検証が後回しになっている恐れがあります。隠れた前提は「地域の未利用材が無尽蔵で安定調達できる」という点です。実際には、伐出コストや収集範囲の制約から、計画通りに燃料が集まらないケースが全国で報告されています。