再エネ・技術

どう確保 電力安定供給・脱炭素のコスト

NHKニュース 2026-07-24
電力の安定供給と脱炭素化に伴うコストについて報じている

専門家の視点

政府と経済界は、2040年度の電源構成で再生可能エネルギーを4〜5割、火力を3〜4割、原子力を2割弱とする目標を掲げています。しかし、この実体としての計画には、コスト負担の所在が曖昧なままという構造的な問題が潜んでいます。物語は「安定供給と脱炭素の両立」を掲げますが、必要な送電網の増強費用や調整力の確保コスト、原子力の再稼働や廃炉に伴う長期費用について、誰がいつどのように負担するのかが示されていません。結果として、期待のレイヤーでは、投資家は市場メカニズムが機能しないリスクを察知し、市民は電気料金の上昇を懸念して反発するという、物語と実体の間に挟まれた停滞が見られます。この構造の核心は、コスト負担の「時間軸の先送り」です。技術的には再生可能エネルギーの大量導入は可能でも、送配電網の整備には10年以上のリードタイムが必要です。その間のコストを誰が負担するかという議論を避けたまま、目標だけが先行しているのが現状です。次の観測点は、今年度中に示される予定の「GX実現に向けたコスト試算」の具体性です。

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