【国際】ゴールドスタンダード、CORSIAクレジット保険で政治リスク保険引受会社が初参入
ゴールドスタンダードが航空分野CORSIA向けクレジットの二重計上リスク保険に政治リスク保険会社が初参入したと報じている。
専門家の視点
この動きは「実体が翻訳されていない」構造が徐々に是正されつつある一例です。クレジット市場の最大の課題は、買い手が「クレジットが本当に有効か」を確信できない点です。実際にはゴールドスタンダードのような認証制度は厳格な審査を行っており、二重計上の実体リスクは制度的には低い。しかし、その実体が市場に伝わらず、「購入しても意味がないかもしれない」という期待欠落が長期化していました。今回の保険参入は、第三者である保険会社がリスク評価と価格付けを行うことで、この翻訳ギャップを埋めようとする試みです。付け加えれば、この保険の真の効力は、実際の二重計上発生時に保険金が支払われるかという事後検証にかかっています。保険業界は巨額損失を避けるため、事前のリスク評価を徹底します。つまり、保険参入それ自体がクレジット市場に「評価の厳格性」という実体を追加する作用を持つのです。ただし、政治リスク保険会社の参入は、削減義務を負う航空業界によるオフセット消費が本格化することを前提としています。現時点では、CORSIAの制度自体がまだ過渡期にあり、強制フェーズへの移行は2027年以降です。