企業動向

カーボンニュートラルをスライドで紹介する吉田社長=高松の吉田建設が親子向け脱炭素ツアー

高松経済新聞 2026-07-27
企業のGX対応事例として、現場で何が求められるかを知る手がかりになります。

専門家の視点

この取り組みの構造は「実体はあるが物語が地域に翻訳されていない」という点にあります。吉田建設が実際に行っているカーボンニュートラルの実践は、中小建設会社としての具体的な脱炭素技術や省エネ施策に基づいている可能性があります。しかし、親子向けツアーという形式から、企業内部の実体が一般市民に「スライド説明」という限定的な手段でしか伝わっていないことがわかります。ここでの隠れた前提は「スライドを見せれば理解される」というものです。実際には、脱炭素の効果や建設現場での具体的な変化を体験する機会がないため、物語が実体に追いついていない状態です。期待のレイヤーでは、参加した親子が「やっていることは理解したが、自分事として行動を変えるか」という点で曖昧なまま終わるリスクがあります。次の観測点は、同社が今後、具体的なCO2削減量や施工実績の数字を一般公開するか、あるいは実際の現場見学をツアーに組み込むかという点です。このツアー単体では、実体と物語の間接的な橋渡しに留まっており、行動変容を促す仕組みが欠落しています。

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