再エネ・技術

首都圏CCS、九十九里沖でCO2貯留/30年初頭に事業化

2026-07-26
千葉県九十九里沖でCCS(二酸化炭素回収・貯留)の事業化が2030年初頭に計画されており、脱炭素化が難しい産業の課題解決を目指す。

専門家の視点

京葉臨海工業地帯は日本の基幹産業集積地であり、製鉄や化学の大量CO2排出は物理的に避けられない実体です。この実体に対し、九十九里沖でのCCS事業化は30年と設定され、技術的には海底地層への圧入という確立された手段を取ります。しかし、貯留容量の実証データや圧入実績は現時点で限定的であり、30年という時間軸に対して物語が先行している構造です。物語の「脱炭素化が難しい産業の脱炭素化」というフレーミングは目的としては明確ですが、事業化に向けたKPIや段階的検証プロセスは記事からは見えません。また、この事業を推進する企業単体の意思決定だけでなく、地元漁業者や自治体との合意形成、CO2輸送手段やモニタリング制度など、実行レイヤーの具体化が欠けています。期待レイヤーでは、GX投資の活況下でCCSへの市場関心は高いものの、実証ステージから商業化への移行期間を市場が正しく見積もれているかは疑問です。隠れた前提として「海底貯留が恒久的に安全である」という仮定が置かれていますが、長期漏洩リスクとモニタリング義務を誰がどのコストで負うのかは未解決です。

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