再エネ・技術

東京・多摩 進む水素活用 地域の燃料拠点生かす

2026-07-26
東京都多摩市で水素を活用した街づくりが進んでおり、FCバスの運行や非常時電源としての活用など、地域の燃料拠点を生かした取り組みが行われている。

専門家の視点

多摩市の水素活用は、FCバスや非常時電源といった実運用が始まっている点で、実体としての進捗は一定存在します。ただし、この取り組みの物語が「街づくりの成功例」として強調される一方で、水素の供給源や製造時のエネルギー構成、コスト競争力といった実体の制約が明確に示されていません。グリーン水素かグレー水素かの区別や、ランニングコストの継続性といった実体が省略されると、物語が先行する構造になります。 さらに、期待のレイヤーを見ると、地域住民や自治体は非常時電源としての価値に期待しやすいですが、投資家や国レベルの政策から見ると、多摩のような一地域の取り組みが全国展開のモデルになるかは不透明です。水素拠点の維持には補助金依存のリスクが潜み、持続可能なビジネスモデルへの翻訳が不足している点が課題です。 ここでの隠れた前提は、「水素は無条件に環境に良い」という認識です。実際には、水素の製造方法と輸送効率が全体の脱炭素効果を左右します。構造としては、実体(運用実績)が物語(街づくりの成功)に部分的に追いついているものの、経済合理性と供給の実体が物語に翻訳されていない状態です。

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