企業動向

【クローズアップ】ガス各社、地域連携が「深化」/脱炭素・まちづくりで協働

2026-07-24
ガスエネルギー新聞の調査で、ガス各社が自治体・企業との地域連携を深化させ、脱炭素化やまちづくりで協働している実態が明らかになった

専門家の視点

ガス事業者と自治体との連携が「深化」しているという結果ですが、注目すべきはその内実です。アンケートで「連携が進んだ」と回答した事業者が多い一方、具体的な連携内容が脱炭素化やまちづくりといった抽象的なビジョンに留まっている場合、実体と物語の間にズレが生じます。物語先走りの構造です。 実体として、ガス事業者は既存の都市ガスインフラという物理制約を抱えています。水素やメタネーションといった脱炭素燃料への転換は技術的に可能でも、コストや供給安定性の面で現時点では経済合理性が不透明です。ここで「脱炭素で連携」と語るだけでは、実行レイヤーが欠落します。誰がいつ、どのようなKPIで検証するのかが示されていなければ、物語が実体を追い越す典型です。 隠れた前提への問い直しを一つ挙げます。ガス事業者による「地域連携の深化」は、本当に脱炭素化に寄与するのでしょうか。むしろ、連携によって既存のガス需要を延命し、電化や再生可能エネルギーへの転換を遅らせる可能性もあります。連携の質と方向性を精査しなければ、期待先行のまま実体が追いつかない構図が続くでしょう。

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