泥リ協/特定建設資材位置付けなど要望/国交、環境両省へ
泥リ協が建設汚泥のリサイクルを資源循環へ転換し、建設分野のGX・カーボンニュートラル実現に貢献する活動を強化するよう国交省と環境省へ要望した。
専門家の視点
建設汚泥を「処理物」から「資源」へ転換するというフレーム転換自体は、実体としてのリサイクル技術や市場が既に存在している中での物語の再設計です。しかし、この要望の本質は「特定建設資材」への位置付けという制度変更にあります。これにより、公共工事での使用義務化やリサイクル品の調達基準が変わる可能性があります。 ここで観測すべき構造的な論点は、実体としてのリサイクル工程から発生する炭素排出と、資源循環による炭素削減効果の間のトレードオフです。汚泥を運搬・処理し、新たな資材として成型する過程で排出されるCO2が、天然資材の採掘・運搬を代替する削減効果を上回るケースは少なくありません。物語が「資源循環=脱炭素」と単純化される危険性があります。 時間軸で見れば、制度改定は技術成熟よりも先行しやすい構造です。特定建設資材に位置付けられた瞬間に、需要は制度的に創出されますが、供給側の処理能力や品質基準、さらに現場の施工性への適合は後追いになります。「実行レイヤー」であるゼネコンや現場技術者が、この新しい資材をどう使いこなすかという実務面の検討が要望書に含まれているかが、持続可能性の分かれ道です。