制度・政策

【日本】政府、メガソーラー法定環境アセス対象拡大の政令を閣議決定。15MW以上が第2種

2026-07-23
日本政府がメガソーラーの法定環境アセスメント対象を15MW以上に拡大する政令を閣議決定した。

専門家の視点

政府によるメガソーラー法定環境アセスメントの対象拡大は、制度という「実体」を動かす決定ですが、その実効性は2028年4月という時間軸の先にあります。現時点では、15MW以上の新規案件に第2種事業として環境影響評価を義務付けるという「物語」が先行している状況です。この物語の前提には、現在稼働中または計画中の未規制案件への影響をどう扱うかという論点が隠されています。また、環境省が掲げる野心的な導入目標と、このアセス対象拡大による事業コスト増加や開発速度の低下という現実との間に、整合性のズレが生じる可能性があります。ここで注目すべきは、事業者にとっての「実行レイヤー」です。環境アセスの手続きが長期化することで、太陽光発電の新規開発に必要な人材やノウハウを持つ企業が限られるという非対称性が顕在化するでしょう。特に、過去の太陽光発電の急速な普及が環境トラブルを生んだ反省を踏まえるなら、この政令は「撤退条件」も含めた制度設計が求められます。最終的には、この法的枠組みが期待する環境保護と、再エネ導入拡大という国家目標の両立が試されることになります。

日本政府は7月17日、メガソーラー対策パッケージの一環で、環境影響評価法施行令の一部を改正する政令を閣議決定した。2028年4月1日から施行される。 【参照ページ】【日本】環境省、太陽光発電の法アセス対象拡大で政令改正案。15MW以上。2028年4月から(2026年6月8日) 今回の改正は、太陽光発電の導入において、自然環境、安全、景観等の面から地域において様々な懸念が生じる事例が出てきていることに対処するもの。法定環境影響評価(環境アセスメント)の対象を拡大する。 法定環境アセスメントでは、規模が大きく環境に大きな影響を及ぼすおそれがあり、環境アセスメントが必須となる事業を「第1種事業」、規模が中程度で環境アセスメントの必要性を個別に判断する事業を「第2種事業」と定めている。 今回の改正では、第1種事業の基準を、設備容量40MW以上から20MW以上に引き下げる。また、第2種事業の基準を、設備容量30MW以上から15MW以上に引き下げる。これにより15MW以上の太陽光発電所について、法定環境アセスメントを課せるようにした。 対象については、新聞報道から抽出された環境紛争が生じている12MW(30ha相当)以上30MW未満(現行の法対象規模未満)の事業に着目すると、20MW以上の事業が大宗を占めていると説明。また。15MW未満については、環境紛争が生じている事業のうち、10MW(廃棄物最終処分場第2種事業の下限である25ha相当)以上15MW未満の規模の事業はわずかであり、当該規模の事業を第2種事業とする根拠が十分にあるとは言えないとコメントしている。 経過措置については、現行の第2種事業のうち、改正によって第1種事業に該当する事業については、すでに環境影響評価法に基づく手続を開始していれば、引き続き第2種事業として扱われる。また、現在法の対象ではないものの、同政令の施行により新たに法の対象となる太陽光発電事業については、条例等に基づき作成したアセス図書があるときは、当該図書を、それに相当する法のアセス図書とみなし、途中から法アセス手続を開始することとなった。 さらに、同政令の施行日前に電気事業法に基づく工事計画の認可又は届出がなされている事業(施行日以後その内容を変更せず、または事業規模を縮小し、もしくは軽微な変更のみをして実施されるものに限る。)については、法定環境アセスメントは不要。 【参照ページ】環境影響評価法施行令の一部を改正する政令の閣議決定等について ※ 閲覧チケットは翌月への繰り越しはできません。 【無料会員向け】有料記事の閲覧チケットの詳細はこちら 株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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