再エネ・技術

[マレーシア] データセンターの電力消費量、2035年までに31%となる予測

2026-07-23
マレーシアのデータセンター電力消費量が2035年までに全体の31%に達するという予測を報じている

専門家の視点

マレーシアのデータセンター電力消費が2035年までに全体の31%に達するという予測は、実体としての電力需給の物理制約と、AI・DX推進という物語の間に大きなズレが生じる構造です。同国は石炭火力への依存度が高く、再生可能エネルギーの導入計画は進んでいるものの、送電網の整備や調整力の確保は追いついていません。ここでの隠れた前提は「需要増は常に供給拡大で対応できる」という発想ですが、現実には送電線の許容量や土地制約、環境アセスメントの長期化がボトルネックとなります。日本でも同様の構造が見られるため、マレーシア事例は対岸の火事ではありません。実行レイヤーとして不足しているのは、エネルギー事業者とデータセンター事業者との間でのロードマップ共有です。2035年までの期間で考えると、今から建設する発電所の燃料調達やCCS(炭素回収・貯留)の実装可否が鍵を握ります。現状では期待先行の状態にあり、市場は需要増に沸きますが、供給側の具体策が明示されていません。次の観測点は、マレーシア政府がデータセンター向けのグリーン電力証明書制度や送電網増強計画をいつ具体化するかです。

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