【ドイツ】シーメンスとウカネオ、DAC商用化で提携。同国最大DAC施設稼働へ
ドイツのシーメンスとウカネオが直接空気回収(DAC)技術の商用化で提携し、同国最大のDAC施設を稼働させる計画を発表した。
専門家の視点
シーメンスとウカネオの提携は、DAC技術の商用化という「物語」が明確に示された一方で、その実体としてのコストやスケールの現実がまだ見えていない構造です。DACは現時点でCO₂1トンあたり数百ドルかかるとされ、経済合理性が確立していないのが実体です。両社は「産業パイロット」から始めるとしていますが、これが商用規模にいつ到達するのか、またシーメンスのオートメーション技術が具体的にどの工程でコスト低減に寄与するのか、記事からは見えません。ここには「物語先走り」のズレが潜んでいます。つまり、ドイツ最大級のDAC施設という発表自体は壮大なビジョンですが、その実現に必要な技術的ブレークスルーや市場での競争力が現時点で保証されていないのです。 次の観測点は、この提携が他のDACプレーヤーとの差別化を、デジタル化を通じた運転効率の向上に求めるのか、それとも装置製造の規模拡大にあるのかという点です。前者はソフトウェアのレイヤーであり比較的短期で成果が出やすい一方、後者はハードウェアの量産にかかる資金と時間が莫大です。