制度・政策

ベネズエラ、改正炭化水素法の施行規則を制定(ベネズエラ)

2026-07-22
ベネズエラが改正炭化水素法の施行規則を制定し、石油関連税の簡素化などが官報で公布された。

専門家の視点

ベネズエラ改正炭化水素法の施行規則制定は、制度面での実体(物理的なルール変更)がようやく整った段階ですが、その実体はまだ「物語」と「期待」の間に大きなズレを抱えています。施行規則でロイヤルティーと統合税の合計を20%から35%と明示し、希釈剤の直接調達を事業者に認めた点は、官僚的障壁の除去という物語に沿った前進です。しかし、公的機関の裁量権が依然として大きく、収用リスクが払拭されていないという専門家の指摘は、この物語が完全に機能していない証拠です。つまり、法律や規則という「テキスト上の実体」は更新されたものの、投資家の期待(信頼と法的安定性)を引き上げるには至っていません。この構造は「実体が翻訳されていない」ものと言えます。制度はあるが、それを運用する人材や政治的な意思が担保されていないからです。次に見るべき観測点は、実際に民間企業が合弁契約を締結し、採掘許可を申請するまでの具体的な行動です。ルールが形だけ整っても、実行レイヤーが動かなければ、物語は絵に描いた餅に終わります。

このページではjavascriptを使用しています。 2026年1月にベネズエラ議会で可決した改正炭化水素法(2026年2月2日記事参照)の施行規則が7月7日、官報に掲載された。同規則策定にあたっては、80年余りにわたる1,389件の決議が見直された。規制の枠組みを最新化し、官僚的な障壁を取り除き、技術的プロセスを最適化するとともに、国内の石油・ガス生産を強化することを目的としている。政府はバリューチェーンを整備し、制度的な安定性を確保することで、民間セクターとの戦略的協力を促進することを狙う。 この施行規則制定により、ロイヤルティーと炭化水素統合税(注)の合計額が油田の種類に応じて20%から35%の範囲内となる。また、重質原油および超重質原油の改良についてより詳細に規定された。これらの原油は輸出にあたって希釈する必要があるが、これまで国営石油会社(PDVSA)が希釈剤の調達を担っていたところ、事業者が直接調達できるようにしている。このほか、各プロジェクトにおいて国内産品(物品、サービス、人材など)を一定割合組み入れることを要件として定めている。 業界からの反応は賛否両論だ。一部のコンサルタントは、この規制が業務上の明確性を高め、信頼を醸成すると指摘する一方で、他の専門家は、公的機関の裁量権が依然として大きく、完全な法的保証が欠如しているため、将来の収用に関する懸念が解消されていないと指摘している。そのため、今回の規則制定に懐疑的な専門家たちは、投資家に対して、引き続き慎重な姿勢を保つことを推奨している。 今回の変更により、石油セクターの法的枠組みは、1999年憲法、2026年1月に改正された炭化水素法、2026年7月の施行規則、および官報第43,410号によって構成されることとなった。 (注)炭化水素統合税は、石油関連の税の簡素化を目的として、官報第43,410号にて創設された。 ビジネス短信 941c6d99a647fcf6 メンバーズ・サービスデスク(会員サービス班) E-mail:jmember@jetro.go.jp

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