再エネ・技術

カーボンニュートラルに向けた CCSの取り組みと技術開発の動向

2026-07-21
カーボンニュートラル実現に向けたCCSの取り組みと技術開発の動向について解説。

専門家の視点

CO2回収・貯留(CCS)の技術開発は、経済と環境の好循環を掲げるグリーン成長戦略の核心技術の一つです。ここで注目すべきは、日本政府がCCSを「実体」として扱う一方で、その「物語」と「期待」に構造的なズレが生じている点です。実体として、CCSは技術的に確立されつつありますが、貯留サイトの確保やコスト低減、長期の安全性評価といった物理的・経済的制約は依然として大きいままです。物語としては、「成長の機会」や「好循環」というポジティブなフレーミングが先行し、具体的な事業化の時間軸や、想定される失敗リスク(例えば、CO2漏洩や地盤変動の懸念)に対する説明が不足しています。この物語の先走りが、期待レイヤーでの投資や市民の賛同を過度に促進する恐れがあります。特に隠れた前提として、「CCSが導入されれば温暖化対策が進む」という論理が措定されていますが、実際にはCCSだけでは抜本的な排出削減にはならず、あくまで最終手段であるという現実が軽視されがちです。この構造は、物語先走り型の典型であり、実体の制約が後で顕在化するリスクを内包しています。

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