制度・政策

GX率先実行宣言を刷新へ 「プラチナグレード」新設、関連予算の審査で加点

2026-07-20
経産省の官民研究会がGX率先実行宣言を見直し、新たにプラチナグレードを設け、関連予算審査で加点する方針の中間取りまとめを公表した。

専門家の視点

「プラチナグレード」新設の背景には、脱炭素製品の需要創出において「実体」が「物語」に追いついていないという構造があります。GX製品の社会実装が進む一方で、調達側の企業がその価値を適切に評価できず、初期需要が伸び悩んでいることが、この制度見直しの出発点です。 現行のブロンズからゴールドまでの区分では、調達努力の質や量を客観的に評価する仕組みが弱く、企業の「物語」としてのGX宣言が先行し、実際の調達行動が伴わない状況がありました。新設されるプラチナグレードは、売上原価に対する調達金額の割合0.9%以上などの具体的な数値基準を設定することで、この実体欠落を補おうとしています。 ただし、ここで見落としがちなのは、この制度の実効性が「誰が実行するか」という実行レイヤーに依存する点です。プラチナ認定の評価基準自体は明確化されるものの、年1回の進捗確認のみで、不履行時のペナルティや是正措置が示されていません。つまり、制度の導入は早いが、執行・監視の仕組みが追いつかない非対称性が内在しています。

7月、経済産業省「GX需要創出に向けた官民研究会」は、「GX率先実行宣言」の見直し方針に関する中間とりまとめを公表した。GX製品・サービスを積極的に調達し、初期需要の創出に高く貢献する企業を客観的に評価する制度へ刷新する。 現行のブロンズ、シルバー、ゴールドの区分を抜本的に見直し、事業活動との関連性や一定水準以上の調達目標を満たす宣言を「プラチナグレード」として認定する。評価基準には、政府・業界の調達目標、調達による排出削減効果、売上原価に対する調達金額の割合を設定する。代替基準では、排出削減率1.0%以上、または調達金額が全社売上原価の0.9%以上であることを求める。 対象製品は、水素、アンモニア、SAF、グリーンスチール、ペロブスカイト太陽電池、電気自動車、CO2分離回収設備などで、社会実装済みまたは実装の見通しが立ったものをリスト化する。プラチナ認定企業と宣言内容はGX推進機構のウェブサイトで公表し、年1回進捗を確認する。見直し後のGX率先実行宣言は秋ごろをめどに募集・認定を開始し、開始後は速やかにGX関連予算の加点要素とする方針である。 原文:GX 需要創出に向けた GX 率先実行宣言の見直し方針(中間とりまとめ) ESG Journalでは、実務に役立つポイントや実践ガイド(テンプレート)を紹介しています!国際的な動向からも気候変動への対応や開示の高度化が進んでいます。ぜひこの機会に自社の実務対応を再確認してください。🌍気候変動開示への対応に関連する実務解説はこちら>>> ✅それぞれの制度の概要を比較✅両制度の共通点と活用方法 ✅スコープ2改定案における変更点の全体像✅エネルギー調達戦略とデータガバナンスの解説 ✅SSBJ実務対応案で示されている方向性✅今から企業が準備できる開示準備のポイント

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