タイ王国発電公社EGATとの同国における水素・アンモニアバリューチェーン構築に向けた協業に関する覚書の締結について | プレスリリース(2026年) | JERA
専門家の視点
タイ王国発電公社EGATとJERAが水素・アンモニアバリューチェーン構築に向けた覚書を締結した背景には、タイ政府の2050年ネットゼロ目標という明確な政策の後ろ盾があります。しかし、この段階では協業内容は市場評価や技術検討、制度評価といった調査フェーズに留まっており、実体としての建設投資や供給契約が伴っているわけではありません。つまり、物語は「脱炭素化への貢献」として壮大ですが、実体はまだ可能性の探索段階にある構造です。注目すべきは、両国政府のエネルギー政策対話で発表された点です。これはビジネス上の合意というよりも、政府間の政策協調の一環として位置づけられており、期待が先行して実体が追い付いていない可能性があります。特に水素・アンモニアの調達コストや供給安定性、タイ国内の規制整備の進捗といった実行レイヤーがまだ不透明です。この覚書の真の評価は、今後1〜2年以内に具体的な実証プロジェクトや長期購入契約に発展するかどうかで決まるでしょう。言い換えれば、現時点では「物語先走り」の構造であり、次の観測点はJERAとEGATがいつ、どのような規模で実証を開始するのかです。
株式会社JERAは、このたび、タイ王国発電公社(Electricity Generating Authority of Thailand、以下「EGAT」)との間で、タイにおける水素・アンモニアバリューチェーン構築に向けた協業に関する覚書を締結しました。 経済産業省とタイ王国エネルギー省が開催した第8回日タイエネルギー政策対話において、昨日、本件について紹介されました。 本覚書は、タイ国内における水素・アンモニアバリューチェーン構築に向けて、EGATと共同で主に以下の内容について協業することを定めたものです。 ・水素・アンモニアに関する市場および事業機会の特定・評価、ならびに技術、経済性、事業性の評価 ・水素・アンモニアの発電利用(転換等)の検討 ・水素・アンモニアの導入に向けた制度、規制、環境面の評価 タイ政府は、2050年までに温室効果ガス(GHG)排出ネットゼロを達成する目標を掲げています。同国最大の電力事業者であるEGATとゼロエミッション火力を推進する当社が協業することで、同国の脱炭素化およびエネルギー転換に貢献できるものと考えております。 当社は、今後も、国内外の有力企業と連携しながら、水素・アンモニアのバリューチェーンの構築、拡大に取り組むことで、アジアを中心としたグローバルな脱炭素化とエネルギー問題の解決に貢献してまいります。 写真左から ① Prasert Sinsukprasert, Permanent Secretary of Energy, Ministry of Energy, Thailand ② Siriwat Chedsi, Deputy Governor, Power Plant Development and Renewable Energy, EGAT ③ 沖 俊博 株式会社JERA プラットフォーム事業部長 ④ 木原 晋一 資源エネルギー庁 資源エネルギー政策統括調整官
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