三菱ふそう、国内全製造拠点でカーボンニュートラル達成…自家消費型太陽光発電設備の導入 ...
専門家の視点
三菱ふそうが国内全製造拠点でカーボンニュートラルを達成したという事実は、測定可能な実体です。一方、注目すべきは、この達成が「自家消費型太陽光発電設備の導入」だけで可能になったわけではない点です。記事本文には、排出削減・吸収・除去・オフセットのいずれか、あるいは複数の手段が使われたことが示されていますが、具体的な削減量や、オフセットに依存する比率は開示されていません。ここに「物語先走りの構造」があります。カーボンニュートラルという旗印は明確ですが、その内実が、自社での直接削減なのか、それとも外部クレジット等による帳簿上の相殺なのかが不明瞭です。これでは、投資家や市民が「本当に脱炭素経営が進んでいるのか」と期待と実態のズレを感じる原因になります。特に、トラックやバスという稼働資産を製造する企業にとって、工場のカーボンニュートラルは製品使用時の排出(スコープ3)とは別問題です。次の観測点は、この成果が製品のライフサイクル全体での排出削減計画とどうリンクしているかであり、そこが示されなければ、発表は「工場単位の部分最適」に留まるリスクをはらんでいます。
三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)は、2025年に日本国内の全製造拠点においてカーボンニュートラルを達成したと発表した。 カーボンニュートラルとは、CO2換算(CO2e)で算定した温室効果ガスの排出量について、排出削減・吸収・除去・オフセットにより、正味の排出量を実質ゼロとする状態を指す。 MFTBCの国内製造拠点は4拠点だ。トラック車両および産業用エンジン等を製造する川崎製作所(神奈川県川崎市)、トランスミッション等を生産する中津工場(神奈川県愛甲郡)、バス車両の製造を担う三菱ふそうバス製造株式会社(MFBM、富山県富山市)、そして架装メーカーのパブコ(神奈川県海老名市)。これら全ての拠点でカーボンニュートラル化を実現した。
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