再エネ・技術

【独自】42カ国が原発導入や検討に着手 ウクライナ侵攻後に急拡大

2026-07-19
ウクライナ侵攻後、脱炭素とエネルギー安全保障の観点から42カ国が原発導入や検討に着手している国際動向を報じている。

専門家の視点

4カ国という数字は、実体として測定可能な動きを示しています。原発新規導入の検討がウクライナ侵攻後に急拡大したのは、エネルギー安全保障という「逃れられない現実」が、脱炭素という長期目標よりも優先された結果です。新興国・途上国が既存技術である中国製・ロシア製原発に頼らざるを得ない点が、この構造の核心です。ここには「物語」と「実体」の間に明確なズレがあります。先進国が主導する脱炭素の物語では、次世代原発(SMR)の実用化が期待されますが、現実には建設が進むのは従来型の大型炉であり、その供給元は地政学的リスクを抱える中国とロシアです。つまり、脱炭素とエネルギー安全保障を両立させるという物語は、短期的には実体に翻訳されておらず、むしろ新たな依存関係を生んでいるのが実態です。期待のレイヤーでは、導入検討国がSMRに将来性を見出す一方で、その実用化時期は不透明であり、期待先行の構造が認められます。この状況で次に見るべき観測点は、SMRの商用運転開始時期と、新興国が従来型原発からSMRへ移行する際の資金調達スキームです。

都市化の進展や生成人工知能(AI)の普及により、世界で電力需要が高まる中、原発を保有していない国のうち計42カ国が新規導入や具体的な検討を進めていることが国際原子力機関(IAEA)の集計で19日までに分かった。大半は新興国や開発途上国で2022年のロシアによるウクライナ侵攻後に急拡大した。各国が国際情勢の影響を受けにくいエネルギーとして、原発に期待を寄せる実態が浮かぶ。 過去5年間で新たに着工した原発は50基に上り、ほとんどが中国製やロシア製。軍事攻撃やテロの標的になる恐れもあり、防衛や警備面も課題となる。 脱炭素やエネルギー安全保障の観点から化石燃料に依存するリスクは高まり、電力需要が旺盛な新興国や途上国で依存度低減の動きが広がる。次世代原発の小型モジュール炉(SMR)の実用化を見据えた取り組みも加速している。 IAEAによると、今年1月時点で14カ国が新規導入を決めて建設を始めるなどし、ウガンダやマレーシアなど28カ国がIAEAの支援で導入を検討している。(共同通信)

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