【市況】IRENA:再エネ新設案件の9割超が化石燃料下回る、太陽光は44ドル/MWhで横ばい
IRENAの報告により、世界の再エネ新設案件の9割超が化石燃料より低コストであり、太陽光発電コストは44ドル/MWhで横ばいであることが示された。
専門家の視点
国際再生可能エネルギー機関(IRENA)の報告で、世界の再エネ新設案件の9割超が化石燃料より低コストになり、太陽光発電コストは44ドル/MWhで横ばいであることが示されました。この数字は、実体として「再エネが経済合理性で化石燃料を上回った」という事実を明確に突きつけています。しかし、注目すべきは、この実体が「物語」や「期待」にどう翻訳されているかという点です。 この記事には、化石燃料のコストが上昇している理由や、地域ごとの導入障壁といった構造的論点が欠落しています。例えば、再エネが安くなったとしても、系統接続や許認可手続きの遅れといった制度的非対称性が、実体と物語のズレを生んでいます。つまり、コスト面では再エネが優位であるにもかかわらず、導入拡大が進まない実情があるというギャップです。 隠れた前提は、「低コストなら自動的に導入が進む」という考え方です。実際には、金融市場のリスク評価や政策の安定性が投資判断を左右します。現在の期待は、コスト低下を根拠に過度に楽観的ですが、実行レイヤーである送電網の整備や人材育成が追いついていない点を無視できません。