東ガスとヤンマーエネ、都市ガスに水素20%混焼 既存設備で脱炭素実証
東ガスとヤンマーエネが、都市ガスに水素を20%混焼する脱炭素実証を既存設備で開始する
専門家の視点
東ガスとヤンマーエネルーシスによる都市ガスへの水素20%混焼実証は、既存設備を活用しながらCO2削減を図る点で、技術的には現実的な一歩です。実体としては、首都圏のガス導管網という既存インフラに水素を混合する実証であり、供給側の安定性や燃焼機器への影響確認が主眼です。しかし、物語としては「脱炭素への道筋」と掲げられる一方、20%という比率が将来の100%水素社会にどう接続するのか、経路が不透明です。20%混焼ではCO2削減効果は限定的であり、この実証が将来の水素専焼やグリーン水素の大規模調達に繋がるかは、別途コストと供給量の課題を解決する必要があります。期待のレイヤーでは、エネルギー業界や規制当局が「水素社会実現の現実的な方法」として前向きに捉えやすいですが、投資家や市民は「既存設備を延命するだけ」と冷めた見方をすることもあり得ます。この記事が当然としている隠れた前提は、「水素がグリーンで安定的に供給される」という点です。しかし現時点では、水素の大半は化石燃料由来であり、調達コストやCO2排出量のトレードオフが明示されていません。