中小企業の脱炭素52.9%、規模で取り組みに差
中小企業の脱炭素への取り組み状況を規模別に調査した結果、52.9%が取り組み済みだが規模による差があることを報じている
専門家の視点
中小企業の脱炭素への取り組みが52.9%という数字には、規模による差が隠れています。この数字の背後にある実体は、大企業に比べて人員・資金・情報へのアクセスが限られる中小企業が、制度や補助金に頼るしかないという構造的な制約です。物語としては「取り組みが進んでいる」とポジティブに語られがちですが、未着手の47.1%が主に小規模事業者である点が軽視されがちです。期待のレイヤーでは、政府や金融機関は2030年目標に向けて中小企業の巻き込みを急ぐ一方、現場の事業者には具体策や実行リソースが不足しており、「やらなければならないがどうすればよいかわからない」という期待先行の構造が生まれています。ここでのズレは物語先走りです。国全体の脱炭素目標は中小企業の参加なしには達成不可能ですが、政策の設計は大企業や大規模補助を前提にしており、小規模事業者向けの実行レイヤー(専門家派遣・業種別マニュアル・共同購入スキーム)が決定的に欠けています。次の観測点は、2025年度の補助金申請件数と、それを支える伴走支援人材の実数です。