制度・政策

【シンガポール】中銀、気候株式運用をアクティブ運用に変更。金融機関には移行計画策定促す

2026-07-16
シンガポール通貨監督庁が気候株式運用をアクティブ運用に変更し、金融機関に移行計画策定を促す方針を公表。

専門家の視点

シンガポール通貨監督庁(MAS)が中央銀行としてのポートフォリオを気候株式でアクティブ運用へ移行し、同時に金融機関に移行計画策定を促すという二面性を持つ政策です。実体として、MASは自らの運用リスクを気候変動に連動させるという、中央銀行としては先進的な財務行動に踏み切っています。一方で、金融機関への移行計画要求は「誰が実行するのか」という実行レイヤーが銀行に委ねられており、銀行の融資先である実体経済の企業が具体的な削減策を持っているかは不明です。物語としては「金融システム全体で気候リスクに対応する」という一貫性がありますが、中央銀行自身がアクティブ運用で市場に介入する役割と、金融機関を通じた間接的な規制の役割が同じ主体に混在しており、両者の緊張関係が隠された前提です。アクティブ運用による株価形成の歪みと、移行計画の実効性担保という二つの異なる時間軸の政策が同時に動き出しています。

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