再エネ・技術

【独自】CCS試掘許可取り消しを 千葉の住民、14日申し立て

2026-07-14
千葉県の住民がCCS(二酸化炭素回収・貯留)の試掘許可取り消しを申し立て、CCS実用化の課題が再浮上した。

専門家の視点

CCS試掘許可の取り消し申し立ては、実体としての物理的リスク(生態系影響・漏えいリスク)と経済的課題(高コスト・排出削減効果の低さ)が、政府の掲げる脱炭素の「物語」(CCSは不可欠な技術)と整合していないという構造的なズレを示しています。住民側は、実体に基づく現実的な懸念から「推進すべき技術でない」と主張しており、これは物語先行の典型です。 ここでの隠れた前提は、「CCSは脱炭素の切り札である」という政府のフレーミングが、地域の受容性や代替手段との比較を軽視している点です。実行レイヤーとして、住民と事業者・政府の間に制度上の非対称性が存在し、試掘許可という手続きが住民の納得を得ずに進んでいることが問題です。時間軸で見れば、CCSは実用化までに長期間を要する一方、住民は即時的な環境影響を懸念しており、可逆性が低い試掘が先に進む点も構造的な矛盾です。 次の観測点は、この行政不服審査が今後のCCS事業全体の許認可プロセスに与える影響です。地域住民の声が技術の社会的受容性を問い直すきっかけとなるのか、それとも手続き上の一時的な障害に留まるのかが、日本におけるCCS普及の分水嶺となります。

千葉県九十九里沖でのCCS試掘調査の掘削設備(右)。左は曳船=6日(住民提供)2026年07月14日 05時02分共同通信 二酸化炭素(CO2)を回収し地中に貯留する「CCS」の事業化に向けて、経済産業省が千葉県九十九里沖での試掘調査を許可したことに対し、周辺住民らが行政不服審査法に基づき、14日に許可取り消しを同省に申し立てる。関係者が13日明らかにした。生態系への影響や事業コストの高さに懸念を示している。 CCSは工場や発電所からCO2が大気中に放出される前に回収して地下深くにためる技術。政府はエネルギー基本計画で、脱炭素化が難しい分野の排出量削減に「不可欠」とするが、コストの低減や漏えいリスクなど実用化には課題も多い。 申し立てるのは九十九里浜に面する千葉県大網白里市と匝瑳市の住民5人と環境団体FoEジャパン。絶滅危惧種アカウミガメの産卵への影響や、景観悪化に伴う観光業への打撃を問題視する。回収から貯留までのコストは高く、CO2排出削減効果は他の気候変動対策より劣り「推進すべき技術でない」としている。 九十九里沖での事業は、資源開発大手INPEXなどの共同事業体「首都圏CCS」(千葉市)が進める。 国内外約100の拠点を軸に、世界情勢から地域の話題まで、旬のニュースを的確に、いち早くお届けします。 浮体式洋上風力、過酷環境で技術実証 経産省が15日から海域公募07月14日北海道新聞経産省、中小企業の資金繰り支援 全東信が破産手続き開始で07月10日共同通信ガソリン2週ぶりの値上がり、都道府県別の最新価格一覧 2026年7月8日経産省発表07月08日福井新聞核ごみ最終処分場の選定 北海道の市民団体、経産省に抗議文07月07日北海道新聞千葉県のニュース・速報>

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