JTB、環境省「令和8年度バリューチェーン全体での脱炭素化推進モデル事業」に採択|ニュースルーム|JTBグループサイト
専門家の視点
JTBが環境省のモデル事業に採択された背景には、ツーリズム産業におけるScope3削減の難しさという実体があります。観光は宿泊、輸送、現地プログラムなど多様な事業者が連鎖するため、一社単独での脱炭素化には限界があり、サプライヤーエンゲージメントの仕組みづくりが不可欠です。JTBはSBTi認定済みで目標は明確ですが、その物語は「業界全体の共通基盤」「ガイドライン策定」という壮大なビジョンに重点が置かれています。しかし、今回の採択で具体的に動き出すのは構成企業2社との連携にとどまり、実証の規模とスピードが物語に追いつくかが構造的な論点です。見出しの奥にあるのは、実行レイヤーの問題です。ガイドライン策定を主導する方針は示されましたが、それを実際に宿泊施設や運送会社など数千の事業者に浸透させる実行主体と人材が現時点では見えにくい。また、この記事が当然としている前提は、「Scope3算定ルールさえ整えば企業が自主的に動く」という期待ですが、中小事業者のコスト負担やデータ開示への抵抗が乗り越えられるかは未知数です。
株式会社JTB(本社:東京都港区)は、環境省が公募する「令和8年度 バリューチェーン全体での脱炭素化推進モデル事業」に、構成企業2社とともに採択されましたことをお知らせいたします。 ■ 背景と目的 JTBグループは、サステナビリティを経営の根幹として位置づけ、「サステナビリティ方針」において気候変動への対策と自然資源の将来世代への継承を掲げています。また、事業パートナーの皆様と協働し、「サステナブル取引方針」に基づき、サプライチェーン全体での持続可能な社会の実現を目指しています。さらに、国際的な気候変動イニシアチブである「SBTi(Science Based Targets initiative)」より温室効果ガス(GHG)削減目標の認定を取得しており、2030年度に向けた「総排出量の削減目標」とともに、サプライチェーン全体の排出量(Scope 3)削減に向けた「サプライヤーエンゲージメント目標」を設定し、その達成に向けた取り組みを推進しています。 ツーリズム産業における脱炭素化推進には、広範なサプライチェーンを構成する宿泊・輸送・現地プログラム等の事業パートナーの皆様との連携が不可欠です。 本モデル事業の採択を通じ、JTBグループはSBTiのサプライヤーエンゲージメント目標を具現化し、バリューチェーン全体における脱炭素化推進スキームの確立と、持続可能な社会づくりの両立を推進してまいります。 ■ 本モデル事業における主な取り組み 本モデル事業では、JTBグループにとっての大切な事業パートナーの皆様のうち、構成企業2社と連携して以下を中心に脱炭素化推進モデルを構築・検証してまいります。 ■ 今後の展望 JTBグループは、本モデル事業を通じて得られた知見や枠組みを、SBTiで目標達成に向けたものとするだけでなく、ツーリズム産業全体の共通基盤へと発展させ、脱炭素化推進に向けた取り組みを牽引してまいります。具体的には、業界内のデータ連携の促進や後発企業の参入支援を目的として、業界共通のScope3算定ルールやエンゲージメントガイドラインの策定を主導していく方針です。 お客様、事業パートナー、地域の皆様とともに、平和で心豊かな社会の実現と豊かな地球を未来に引き継ぐための挑戦をこれからも続けてまいります。
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