再エネ・技術

JERA=サムスン物産と水素・アンモニア供給網で協業へ

2026-07-14
JERAが韓国サムスン物産と水素・アンモニアのバリューチェーン強化に向けた協業覚書を締結した。

専門家の視点

JERAとサムスン物産の協業覚書は、水素・アンモニア供給網の強靱化を掲げていますが、実体と期待の間に明確なズレが存在します。実体として、両社は調達ポートフォリオの最適化やCI値管理の共同検討、相互融通の仕組みづくりを進めると表明しています。しかし、これらの取り組みはすべて検討段階であり、具体的な調達量や価格、貯蔵インフラの建設地や規模といった測定可能なコミットメントが示されていません。一方、JERAは2029年度の国内初バリューチェーン構築を掲げ、政府の価格差支援制度や長期脱炭素電源オークションを活用するとしていますが、これは物語先走りの構造です。政府支援の制度設計や実行スケジュールが未確定な中で、具体的な事業化の時間軸が描かれていないため、実体が伴っていません。隠れた前提は、「韓国企業との協業が供給安定化の鍵になる」という点です。しかし、両国のエネルギー政策の非対称性や、船舶輸送・貯蔵といった物流基盤の整備状況が大きく異なる場合、協業は机上の計画に留まるリスクがあります。

JERAは13日、韓国の総合商社Samsung C T Corporation(サムスン物産)の商事部門と、水素・アンモニアのバリューチェーン強靱化に向けた協業覚書を締結したと発表した。 両社は、水素・アンモニアの調達・供給ポートフォリオの最適化に加え、貯蔵タンクなどにおける炭素集約度(CI値)の管理手法を共同で検討する。Samsung C Tは、低炭素アンモニアの供給網構築や水素事業の拡大を進めている。需給や市況に応じてアンモニアを相互に融通する仕組みなどを検討し、安定供給につなげていく方針だ。 JERAは、政府の価格差支援制度や拠点整備支援制度、長期脱炭素電源オークションを活用し、2029年度をめどに国内初となる低炭素アンモニアのバリューチェーン構築を目指している。

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