JERA、サムスン系とアンモニア供給網の構築で協業
JERAがサムスン系と発電用アンモニアの安定供給に向け協業すると発表した。
専門家の視点
JERAとサムスンC Tのアンモニア供給網構築は、2029年度の火力発電実用化に向けた実行レイヤーの具体化です。しかし、構造的なズレとして「物語先走り」が浮かび上がります。実体面では、アンモニアの生産企業が少なく市場が小さいという日韓共通の課題が協業の前提ですが、この課題が供給網構築で解消されるとは限りません。融通や輸送船共有は既存の枠組みを効率化する手段に過ぎず、生産量の拡大やサプライチェーン全体の脱炭素化を担保するものではありません。物語(説明)は安定供給と排出管理の協力を掲げますが、具体的な生産規模や調達コスト、製造時の排出量削減目標といったKPIが欠落しています。特に、アンモニア製造時の温暖化ガス排出量管理手法を共同検討する段階であることは、実用化までに技術的・制度的な不確実性が残ることを示します。隠れた前提は「アンモニア火力が脱炭素の主要経路である」という点です。しかし、アンモニア燃焼時の亜酸化窒素(N2O)排出問題や、グリーンアンモニアの現実的なコスト競争力を考慮すると、この経路は現時点では他の脱炭素手段(再エネ・蓄電池など)と比較して優位性が確立されていません。
一次ソース
- https://nikkei.go.link/article/DGXZQOUC1367Q0T10C26A7000000?adj_t=1lssb67q&adj_campaign=article
- https://regist.nikkei.com/r123?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOUC1367Q0T10C26A7000000&n_cid=DSPRM1AR08
- https://regist.nikkei.com/r123?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOUC1367Q0T10C26A7000000&n_cid=DSPRM1AR08#free